Nikomat ELを買い戻しました。
送料含めて、1回のフィルム+同時プリント代程度...。
しかも30年前に手放した時よりも、内外ともきれいな状態でした。
ボタンの位置や形状は、とてもオーソドックスで、軍艦部についた
シャッターダイヤルはFTn等のニコマートより回しにくいのですが、
上からチェックできるという点で、わかりやすかったです。
当時、天体写真で使用する際に、シャッターが開いている間も
電池が休むことなく使用される、というイタい仕様がとても問題に
なりました。(メカシャッターはXのみで、Bはない)
たった一晩で空っぽになるうえに、購入当時の4倍近くまで高騰した
銀の価格のために電池は非常に高額となり、学生には軽々しく使え
ない不経済ぶりに、なんとも情けない思いをしたものでした。
こんなことならマニュアル機を買えばよかったのですが、当時
AEの便利さとカタログ的先進性(笑)は、とても魅力的でしたから。
現在は、安価なLR44を4個直列にして使えるジュラコンのスペーサーを
利用できるので、まったく電池代が気にならなくなったというのが、
買い戻すきっかけの一つです。(補聴器の空気電池も使えるようですし。)
非Aiも改造の必要がないので、かえって一台あると便利です。
やはり、一番馴染みがあった機種なので、若いころ覚えた感触は、
忘れたようでも指が覚えているものなのでしょうか
微妙な巻き上げやシャッターボタンの硬さの違いも、わかります。
多分元オーナーゆえ感じる、個体差なんですね。
先日、港の周りで撮影していて、ふとした瞬間にそのよそよそしさが
薄れました。それはなんでもないこと、冷たい朝の撮影で裏蓋についた
鼻息が結露した水滴を見た時でした。
既視感、みたいなもの? どうしてなんでしょう。