すべてに余裕がないのですが、そんな時だからあえて。
岡山へ用事をまとめ、行ってきました。で、せっかくなので映画も。
イオンシネマ岡山 |
こちらの映画館では、「ハッピー55」という割引があって、つまりハッピーでした。年を取って何かがしてもらえるというのは、これが初めてかもしれません。生きててよかった・笑
生きててよかった、というのがテーマかどうかの判断はお任せしますが、今日の映画は「沈黙−サイレンス−」でした。感想などを多くを語るとネタバレしますので、ここでは極力触れないことにします。
が、それも少しだったらいいでしょうか。
マーティン・スコセッシ監督がとても長い時間をかけて、原作を咀嚼し、映画としてリビルドされた本作は、決して難解なものでなく、多くの人の心に切り込む根源的な力を持っています。
宗教的なテーマとか、PG12的なシーンとかで敬遠されるのならば、それは杞憂というものです。また、これは夜明け前の日本をヨーロッパ的な視点で描いている、というのも違うと思います。
そこで日本の役人の唱える正論の数々【世界観や宗教観、そして異教を排除する論理】は、弁証法的に問いかけられ、そのグローバリズムへのアンチに、むしろ今の欧米の新しい動きを重ねてしまうほどです。
セリフに繰り返し登場する、2つのキーワードが、ありました。一つはキリスト教的なテーマに直結するでしょう。もう一つは、ご覧になれば監督の日本に対する理解を感じる言葉です。パードレPadre 造作もない
音の扱いも、立体的な構築と呼吸感があり、素晴らしかったです。全面を覆う環境音のトリートの秀逸さ。そしてもちろん“沈黙”の深さは...。
もう、このぐらいにしておきます・笑