産地の歴史的な一本、Koki M161-58-IPGBRである。
シンプルなツーブリッジ |
ヨロイの二色メッキにのみ疲弊がみられるほかは、なんの損傷もない極美品 |
チタンではなく、プラニタン(ニッケル合金の同社特有の呼称) |
合金でありながら、高い表面硬度と耐候性を誇るイオンプレーティングを纏い、ほぼカラー剥げは皆無。
重量では軽量なチタンにこそ及ばぬものの、めがねにとって最も重要な店頭での「フィッティング」にとことん追随する、接合部分の粘り強い強度。
めがねにとって、この必須の要素をこともなげに持ち合わせた上で、当方での店頭価格は25,000円前後という、万人に届く無理のない設定。
今は廃番である。そして私どもも、オールドスタイルなツーブリッジをノスタルジアでお勧めするというのでは、もちろんない。
が、ひとつ問う。やれクラフトマンシップだの、やれ究極だの、果ては、聖地だのと、おだて、おだてられる前に、我々ももう一度、舌先三寸な時代に一矢報いる真仕事をしてみないか、と。