アナログシンセのシーケンスがずれていく、というのがスタイルのように言われていますが、僕が好きなのはその冷徹なフレーズの上に、さして上手とも言えないギターやフルート、ピアノ等が、時々かぶってくる人間臭いところでした。たとえば「境界線午前三時」という邦題の曲のように。(0:15:06 - 3 a.m. At The Border Of The Marsh From Okefenokee )
なので、完全にマシンにコントロールされた頃の作品とか、逆になんでもできちゃうサポートが入った近年の演奏とかは興ざめで、ほとんど持っても聴いてもいません。
信念を持って活動している、とはいつもインタビューで答えていた定番のメッセージでしたが、なぜか他のバンドやミュージシャンの悪口もつい言ってしまうところに、ある種のコンプレックスや自信のなさがあったのでしょう。
キカイの鎧を着ることで、自分を守っていたようにも思います。そんな鼻持ちならないあなたが好きでした。Tangerine Dreamそのもののあなた、エドガー、安らかに。