赤道儀は、ウェイトを付けずにクランプを緩めたら、アブナイよ・笑 |
少年少女講談社文庫 科学・記録となぞなぞ C-16
「流星群のひみつ」 日下実男 著 222P 講談社 1972
☆ミ
当時はジャコビニ流星雨の出現が期待されていて、そのために刊行された要素も強いです。1972/10/12発刊ですから、直前の10/9の流星雨の不発は、タイミングとしては痛かったことでしょう。とはいえ、“世紀の天文ショー”と煽るような記述になっていないところに、著者・日下さんの朝日新聞社の冷静で公平な科学記者魂が、感じられます。
広く現象と当時の知見が網羅されていて、入門書としては十分ですが、地味な流星観測という分野の持つ意味と面白さを 子どもに伝えるのは難しいとはいえ、もう少し掘り下げられたものが欲しかったです。エコーの電波観測などは、明るい昼間に無人でできるので、やり方次第では、学校で取り組むのも面白いでしょう。
僕が小学校高学年の時に買った本です。もうひとつの本書の魅力は、挿絵の小松崎茂さん。以前ここでも書いたことがありますが、本書にもドキドキするような挿絵が並んでいます。
日下さんは本書発刊の7年後に、53才で亡くなっているのですね...。