笠岡市 めがねと補聴器専門店・ツザキが お店の日常と 小さなまちでの活動などを綴ります

2015-02-28

伊藤憲孝ピアノリサイタル 第1回「ロマン主義の末裔」



伊藤憲孝ピアノリサイタル

没後100周年記念スクリャービン・ピアノソナタ全曲演奏会
第1回「ロマン主義の末裔」

ピアノソナタ第1番~第3番 他
ショパンの影響を受けた初期作品を演奏する。

4月5日()15:00開演(14:30開場)

会場:アップルツリー(福山市霞町1-3-25林檎ビル4F)
前売・予約2,000円 当日2,500円

主催・問合せ:ジャズ大衆舎 070-5304-6588
 jazztaishusha@gmail.com


アレクサンドル・スクリャービン(1872-1915)は、帝政末期のロシアに生まれ、第一次世界対戦中、革命直前に亡くなった。数多くのピアノ独奏作品と、オーケストラ作品を遺した作曲家・ピアニストである。ピアノ作品の作風は、初期はショパンの影響を受けたロマンティックなものであったが、やがて、独特の運動性を伴った神秘主義的傾向を帯び、遂には、頽廃的な無調音楽となった。

43年の短い生涯の中で、作風を大きく変化させ、後の作曲家にも多大な影響を与えた。この時代の最も重要な作曲家であるが、没後成立したソ連邦での評価が不当に低く、しかも、演奏するのにたいへんな技術を要するため、長い間、作品の素晴らしさに見合わぬほど演奏される機会は少なかった。

今年2015年は、スクリャービンの没後100年にあたる。これを記念して、ピアニスト伊藤憲孝は、10曲のピアノ・ソナタを初め主要なピアノ作品を網羅した演奏会を3度にわたってひらく。ショパンやベートーヴェンならともかく、難曲揃いのスクリャービンの作品ばかりを演奏するリサイタルは稀で、地方都市ではまったく類例がない。スクリャービンの素晴らしい音楽を、私たちの街でわかちあうことができるのは、ひとしおの喜びを感じる。

(文・主宰)


伊藤憲孝(いとうのりたか)

1978年生まれ。オランダ・アムステルダム、ドイツ・ベルリンで研鑽を積み、イタリアで行なわれた18回“チタ・ディ・ヴァレンチノ”国際コンクールで第1位を受賞。日本国内主要都市をはじめ、アメリカ合衆国、ドイツ、オランダ、オーストリア、スロヴァキア、イタリア、セルビア、マレーシア、韓国など世界各国で演奏を行なっている。その演奏は、ザ・ニューヨーク・タイムズをはじめ、新音楽時報、ベルリン・ブランデンブルク放送などで取り上げられている。スロヴァキア国立歌劇場管弦楽団をはじめ国内外のオーケストラとの共演。室内楽奏者として、NHK交響楽団、サイトウ・キネン・オーケストラ、名古屋フィルハーモニー交響楽団、大阪交響楽団、広島交響楽団、ブレーメン・フィルハーモニー管弦楽団、香港シンフォニエッタ、マレーシア国立交響楽団各奏者との共演など、活発に活動を行なっている。

録音は、ディスク・クラシカよりベートーヴェン/リスト:交響曲第7番と、作曲家本人より絶賛を浴びたコリリアーノ:オスティナートによる幻想曲を収録したCDをリリース。 ベルリンの Kreuzberg Recordより世界初録音の4曲を収録したTrio kuのCDアルバムが、iNos Recordsよりインターネット配信限定となる〈ムソルグスキー:展覧会の絵〉、〈ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番 〉がリリースされている。 現在、福山平成大学准教授、エリザベト音楽大学大学院講師。