笠岡市 めがねと補聴器専門店・ツザキが お店の日常と 小さなまちでの活動などを綴ります

2014-07-12

御料林の六分板


倉庫の片付けは、まだ続いています。小型の箪笥を壊して、釘を抜き、紐で束ねる仕事が、ここ数日の朝の掃除時間です。

作るには時間がかかるのと同じように、壊すのにも手をかけてみると、作り手の思いは、砕け、カケラになって、再び宙に舞います。


大代 御料林 六分板 と、表から見えない場所に記された、桐の板。

良い材料を使う心意気を見えないところに残す姿勢。誰が次にそれを見ることになるかわからなくても、見ぬ未来へクラフトマンシップを伝えようとする意志を感じます。

そんな古い家具を壊す時には、元々それがここにある由来を考え始めると、つい手が止まってしまうものです。父母には易易と見放せないからそこにあったのかも、と思いますが、先々代もこの世を去り、この地に移って22年たった今、次々と何かが変わっていっているのでしょう。