笠岡市 めがねと補聴器専門店・ツザキが お店の日常と 小さなまちでの活動などを綴ります

2017-01-07

Koki M-161の真仕事ぶり

お客さんが、平成3年に私どもが販売しためがねを持っていらした。

産地の歴史的な一本、Koki M161-58-IPGBRである。

シンプルなツーブリッジ

ヨロイの二色メッキにのみ疲弊がみられるほかは、なんの損傷もない極美品

チタンではなく、プラニタン(ニッケル合金の同社特有の呼称)

合金でありながら、高い表面硬度と耐候性を誇るイオンプレーティングを纏い、ほぼカラー剥げは皆無。

重量では軽量なチタンにこそ及ばぬものの、めがねにとって最も重要な店頭での「フィッティング」にとことん追随する、接合部分の粘り強い強度。

めがねにとって、この必須の要素をこともなげに持ち合わせた上で、当方での店頭価格は25,000円前後という、万人に届く無理のない設定。

今は廃番である。そして私どもも、オールドスタイルなツーブリッジをノスタルジアでお勧めするというのでは、もちろんない。

が、ひとつ問う。やれクラフトマンシップだの、やれ究極だの、果ては、聖地だのと、おだて、おだてられる前に、我々ももう一度、舌先三寸な時代に一矢報いる真仕事をしてみないか、と。