他の商品と抱き合わせで、いわばおまけ的についてきたRoland MX-5ですが、何の期待もしていなかったのがかえって良かったか、その思わぬ高品質に感心することしきりです。
見ての通り、色気もなくそっけないですが |
取説の年数からみて93~94年ころの発売だったようです。同社で言えば、名作音源・JD-990が同時期なのでしょう。一方で、簡単な構成の実用品でも手を抜かない誠実さが、素直に出ていると感じました。
どのつまみやスライダーも適度な重さを持っていて、外観とは裏腹に安っぽさはないところも嬉しいです。
1-2 3-4 の端子はフォンとピンの両方から同時入力することができ、一つのフェーダーで同じチャンネルをグループで操作できる、とも言えます。これは音源によって使い分けると便利です。
センターも正確に出ます。 |
AUX inも実質一系統なので チャンネルが稼げます。 |
少しびっくりするくらいローが伸びます。この点はオーディオ的なマルチ音源には当たり前すぎで、欲を出してリズムマシーンやベースシンセもどんどん繋いでいただきたいです。プリアンプ的な深みはないとしても、クリップする直前の音質はなかなか魅力的...。わずかにそこを匂わせながら、タブレットやスマホの薄くなりがちな音源アプリに、底味をつけるのもよさそうです。
そして、電池で動きます! この音質で3~5時間動くのは、いいですね。