参考になればと思い、率直な感想を書きます。
一言で言うと、痒いところに手が届く、というところでしょう。
まだまだ一般的でない1bit録音という概念が、誰にとっても
理解しにくいのは仕方のないことですが、それは専門家の
お仕事として、この際そっと置いておきましょう。
その音の良さは、小音量や簡易なプレイバックであっても、
多くを語らずとも「誰にでもわかる」ほど違いが出ます。
そこからCDにおとしても、MP3で聴いてすら、です。
高域の抜けるような広がりというものは、やや感じにくいものの
高級なアナログオーディオにしか求められなかった、
目の前で音源が空気を震わせるような存在感は、圧巻です。
特に隣接した低域の濁らない様は、過去に経験がないほどで、
マスタリングでも、厚化粧な整音作業は無用です。
手持ちのWave burner proのダイナミクス系のエフェクトが
同じ物とは思われないほど、的確かつ強力にかかり始め、
各設定がいとも簡単に決まるのですから、全く不思議です。
KORG MR-2 でパイプオルガンを録音 |
コンサートの録音、レコードやカセットのCD化、生録、と
いろいろ使い回しましたが、PCMが行き詰まってしまった
デジタル臭の迷路をこんな小さく簡易なレコーダーが
軽々とくぐっていく様は、爽快ですらあります。
お手持ちの音源のアーカイブにためらいを持っておられた方、
文句なくお勧めします。
・
i)
同機はコートのポケットのような閉じたところで動作させると、
結構熱を持ちます。熱くなるとSDカードが「card too busy」の
表示のもと、熱暴走を起こします。
(当方は推奨環境より高速なSanDisk Extremeを使用しています。)
結果、書いたり止まったりの状態となり、音が正常に録音されません。
本体が外気に触れた環境では、このような熱を持つことはありませんし、
その後同じ症状に出会ったことも、ありません。
ii)
ファームアップでUSB転送に異常に時間がかかる場合を
改善、とありますが、なおこういった状況は時折あります。
また、最悪の場合、フォルダやファイルのコピーがうまく
いかず中断することがあります。
元のプロジェクトが壊れているわけではないですから、
いらだたず、根気をもって再度コピーを試みましょう。
同機を接続したまま、PC側の再起動を行うと、当方では症状は
改善します。しかし他の同様な機器に比して、安定性はまだ低いように
感じます。
ハードディスク内蔵のMR-1で同様に苦労されている記述を
見かけましたが、本機はカードを取り出せるわけですから、
そんな折は他のカードリーダーを利用する方がベターかも
しれません。
(2012/8/15 revisited)
システムのVer.upに対してのコメントを加えました。
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