笠岡市 めがねと補聴器専門店・ツザキが お店の日常と 小さなまちでの活動などを綴ります

2012-05-12

板橋文夫FIT!再び!


板橋文夫FIT!再び!

4月24日(火)夜、板橋文夫FIT!を聴きに行った。前に聴いたのが、去年の10月だったから、わずか半年後である。場所は、前回がミュージック・ファクトリーだったが、今回はポレポレであった。前回の客も少なかったが、今回もたいして変わりはなかった。それは予想できたことだが、じゃあ何でそんなにライヴをやるの、というのは愚問である。

「やるしかないだろう!」という無言の声が、演奏から聞こえてくる。

前回の演奏が素晴らしいものであったことは前に書いたが、今回はさらにそれを上回るものであった。とくに、ドラムの竹村一哲は半年の間に明らかに巧くなった。巧くなったといっても、難しいことを簡単にできるようになった、という意味で巧くなったというのではない。トリオという編成の中で、全体を見渡す視野の広さがぐっと増したという気がするし、他の二人が発する音に対する反応が格段に鋭くなった。ベースの瀬尾高志も同様である。トリオの中で時に沈み時に浮き上がり、強烈なグルーヴ感を生み出す。板橋のピアノは、いつものようにぶっきらぼうでありながらも、それでいてこの音しか考えられないと思えるほどの、強さと説得力があった。

ひょっとしたら、いまがこのトリオの絶頂期なのかもしれない。いつまでも、こんなハイテンションの演奏は続けられはしない。それこそ気が狂ってしまうか、身体がやられてしまうかしそうだ。それくらい凄まじいエネルギーを発散しているのだ。



 (全文・主宰 写真,改行・optsuzaki)