橋をはさんで、小学校からチャイムの音が聞こえてきました。それは、隣の学区であっても全く知らない学校の、日常の断面です。
しばらくすると、カタカタという音が近づいてきて、4両編成の電車が、光を撒き散らしながら、橋を駆け抜けて行きました。
線路をくぐると、まっすぐ水路が西に伸びています。水の音も虫の声も無く、コンバインの動きまわる音が、広い田に響きます。
小学校から今度は、先生のキビキビとした「さようなら」が、続いてよく揃った子どもたちの「さようなら」が、狼煙をあげるように聞こえてきました。そのお声はきっと校長先生、もう、すっかり子どもたちの大事な先生なのですね。