笠岡市 めがねと補聴器専門店・ツザキが お店の日常と 小さなまちでの活動などを綴ります
2015-10-28
生誕110年 原民喜展へ
10/22、コンサート当日の午前中に、「生誕110年 原民喜展」へ出向きました。10/24のガイドも務める(た)広島花幻忌の会会員・竹原陽子さんのFBシェアによって、このイベントを事前に知りました。
原民喜、あるいは「夏の花」については、本ブログにも以前から何度も登場していますので、左の“あれはここ”で検索、今一度目を通していただければ、ジャズ大衆舎主宰の重厚なコンテンツ等に、行き当たると思います。
広島市立中央図書館での今回の展示、以前ふくやま文芸館での展示を見逃してしまった僕には、日程的にもとてもありがたい企画でした。より一層充実した展示がなされている、という評判もありましたので、期待して会場へ向かいました。
限られた時間の中、個々に細かい感想を述べることができるほど、ひとつ一つの展示物を注視し読み上げたわけではありませんが、どなたにとっても、きっとひとかたまりに強い印象をもって、ご覧になれるのでは、と思います。
遺された数々の品や肉筆の文章は粛々と、それでいてまるで小刀のように、心に迫ります。そして「愚劣なもの」は、その投下から長い時間を経た今であっても、謎解くことなく「愚劣なもの」のままで、人の脈々とした日々の営みから決して想像などつかないもののままであるということ。ひるがえり、いかなる死も、貴賤なく尊厳に満ちたものであること...。
しばらく前の庭で、放心していましたが、11:00に向けて、帰りは駅までバスに乗りました。
そして、夜のコンサートでは、高橋悠治「水に走る影」が自演されました。HP“水牛”にも楽譜がアップされている本作が、原民喜晩年の詩「悲歌」をモチーフにしていることを、不覚にも演奏の直前まで、知りませんでした。