水位のもどった池 洗濯バサミは愛嬌 |
日に日に空気が少なくなって、大気が厚さたった1メートルくらいになったら、生きた心地はするだろうか。
小一か月くらいは放置していたのだと思うが、ハッと思い立ち池の水位を見に出て、愕然とした。おそらく10センチも残っていなかったのではないか。その水たまりのような隅っこに寄せられたわずかな世界に、10匹の金魚と、2匹の小鯉は身を寄せていた。全部生きている。もし暖冬でなければ、氷結した時点で終末を迎えるところだった。
水位の低いところに萎びて固まっていたアオミドロやアナカリスを鋤簾でかわし、小一時間井戸水を貯水した。
思えば、色々に形を変えて、池の魚たちのことを思い出させるような事象が、ここ数日続いていたような気がする。こんな自分になり下がっていることを 彼らがさとしていたのかもしれない。