“Love Field”は、僕の好きなミシェル・ファイファー主演の、1992年のアメリカ映画。
タイトルは、ダラス・ラブフィールド空港と、文字通り“愛の原野”のダブルミーニングなのは、まあ間違いなかろうと思う。
おおきな政治に過度に心を奪われ、大統領夫妻のアイドル的追っかけをしている主人公が、「歴史的事件」を境に、自らが住む不毛の世界を省み、小さな愛の息づく新しい“原野”に旅立っていく、というネタバレ。そんなふうになぞると、ささやかなラブストーリーにはいささか大層だが、心温まる一本だ。
混乱が渦巻く今日の彼の国を見ていると、ふとこの映画の優しさを愛おしく思うのだった。